単行本
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日本美術観光団 2004年 赤瀬川原平 朝日新聞社 06/11/9 |
これは古本市で見つけて安かったので買った。状態は新品同様のMint状態だったので、なかなかいい買い物だったと満足の品だ。
古本市の本は、触るのが躊躇われるようなキチャナイ物件が時にあるので、ちょっと困るのだ。
それはさておき、この本は観光団、物見遊山と大きく出ているだけあって、日光の東照宮とか、東大寺とか、出羽三山、原爆ドーム、出雲大社など、とにかくそういう大メジャーな観光地ばかりをわざとピックアップして、あらためて虚心の目で見てみようという企画。
それはいいのだが、むかついたのは各地での「特別待遇」で、いずれもそこの住職さんとか、宮司さんに案内してもらって、普通の人では入れない内部にも特待で入れ、説明つきでたっぷり拝観できるという、やんごとない状態の観光旅行であることだ。
我々一般の観光旅行とはかけ離れているのだ。
東大寺編で、特別に案内してもらっている観光団を羨ましげに見ていた中学生(未来のみうらじゅん)というのが対談に登場して来るが、もし現場に私がいたら、同じように羨ましげに、妬みを込めて彼らを見つめたことだろう。
こんな特別待遇の観光旅行は本当の観光旅行とは言えない。
しかもお膳立ても何もかも出版社にしてもらっていることだろう。
殿様旅行、コネ旅行、コネ見物だ。
と、普通な観光しか出来ない私は思い切り妬みを感じた。
しかし、投入堂についての詳細を知ったのもこの本。
一番すごかったのは、日本民藝館というところ。
そこに展示されているらしい、「築嶋物語絵巻」という絵巻がものすごかった。
500年前のものらしいが、そこに描かれた絵があまりにもヘタ。ヘタウマどころではない、脱力もののむちゃくちゃなヘタヘタ絵で、よくもこんなヘタクソな絵を描いたものだと呆れてしまうと同時に、感動さえしてしまう。
確かにこれを残していることもすごい。あまりのことに開いた口が塞がらない、美術の概念を覆すような一品だ。
これを紹介しているだけで値打ちのある本かもしれない。
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